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ピアス

ピアスの意味は穴を開けると言う意味です。本来の言葉はピアスト(ピアスド)-イヤリング(pierced earrings)と言いますが、今回はピアスと呼んでいきます。

ピアスの起源は、古代ヨーロッパの人々が、人の体の穴の部分から悪魔が入ってくるのを防ぐために、耳などに飾りをつけピアスを魔除けにしたといわれています。現在では主にファッションとして用いられるイヤリングですが、ルーツは刺青(タトゥー)などと同じ「魔除け」だったのです。確かに今でも耳の病気はやっかいですから、大事な五感のうちの「聴力」を守る思いが強かったのだろうことは想像出来ますね。そのほかに、宗教上の理由や願掛けの意味や、戦死した兵士の身元確認用の目的があった時代もあるようです。

ピアスは男性の身分を証明するために装着されていたもので、本来は男性のアイテムだったそうです。そして、女性の専売特許のように思われているイヤリングも、実は男性が身分を証明するために身に付けていたのです。

また、イヤリングよりもピアスの方が実は歴史が古く、ネジやクリップで止める方法は、17世紀頃になってからのようです。ですから、当時のイヤリングといえばピアスのことだったということになります。以外にも、ピアスには数千年の歴史があると言われているのです。

古代エジプトでは、20歳になったらピアスをするのが、王族や貴族を中心とした権力者の間では普通とされたようです。若くして亡くなったツタンカーメンは18歳だったためにピアスはしていなかったようですが、お墓から副葬品としてピアスが出土されたようです。ちなみに、発掘に係った人の多数がツタンカーメンの呪いによって死んでしまったとも言われています。

最近の日本では、ピアスはお店でもよく見かけますが、10年くらい前はピアスを探すのが大変でした。ピアスよりイヤリングばかりが並んでいたからです。なぜ、逆転した理由は、ジュエリーとしても、同じボリュームの宝石を使うならピアスのほうが地金が安くなる分、安価に手に入れられるため、イヤリングより消費が多くなったのがきっかけでしょう。

また、耳に穴を開けないで装着するイヤリングでは、何かの拍子に落としてしまうような事もあるかもしれない、という人もいたのかもしれません。ちなみに、耳たぶ以外のピアスは耳になされたものであってもイヤリングではなく、ボディピアスといって別物になります。

19世紀後半のイギリスでは、「サハラに舞う羽根」と言う作品の中でも両耳にピアスを着けて正装した女性が出てくるそうですが、その舞台となった19世紀後半のイギリスにピアスがあったのか、なかったのか定かではありません。

しかし、もっとも有名な劇作家とされるイギリスのシェークスピアは、1564年に生れてから1616年に亡くなった日本にも縁(ゆかり)の深い人物です。なんと、そのシェークスピアの肖像画には、ピアスがはっきりと描かれています。つまり、1800年代のイギリスにピアスがあったと考えるのはとても自然なことだと言えるので、「サハラに舞う羽根」の作品の中でピアスが出てきても、おかしくはないと言えます。

最後に、耳にピアスの穴を開けたら、白い糸が出てきて失明したなんて話は都市伝説の類なので、医学的にも根拠はないです。また、耳たぶを切ったと言われるゴッホも失明してません。ただ、火のないところに煙は立たぬとも言いますが・・・。